目撃者 闇の中の瞳

TRAILER

INTRODUCTION

知らない方がいい真実もある。

ジャーナリストの卵が山道で目撃した高級車2台の衝突死亡事故。9年後、やり手の新聞記者となった男は、今乗っている愛車がその時当て逃げされた事故車だったと知る。やがて男の周りで次々と起こる悪夢。何者かが裏で手を引いているのか、それとも因果応報か? 当て逃げ犯、マスコミ、警察、政治家、修理工、被害者、一番罪深いのは誰だ。

リピーター続出、口コミ効果で犯罪映画では前代未聞のロングラン大ヒットを記録。台湾中を恐怖に陥れた戦慄のサスペンス・スリラーがついに日本上陸する。

この数年、ホラーやサスペンスなどジャンル映画の快進撃が続く台湾映画。その先陣を切っているのが33歳の新鋭監督、チェン・ウェイハオ(程偉豪)だ。興行・批評の両面で大成功を収めた長編デビュー作のホラー『紅衣小女孩』に続く本作は、生身の人間の恐ろしさを描き切った犯罪スリラー。ある事件に巻き込まれた者たちが語る、さまざまな思惑と嘘が入り混じった「真実」を時空と視点が交錯する巧みな構成で描き、ラストの瞬間まで観客の背筋を逆なでし続ける。
野心あふれる新聞記者の主人公を演じるのは、2016年の話題作『菜鳥』(原題)で台北映画祭最優秀助演男優賞を受賞した若手実力派のカイザー・チュアン(莊凱勛)。主人公を翻弄する魔性の上司に、モデル出身で昨年の台北映画祭では『紅衣小女孩』を含む3作品で最優秀主演女優賞に輝いたシュー・ウェイニン(許瑋甯)。事件の鍵を握るワケありの被害者女性に、『モンガに散る』のアリス・クー(柯佳嬿)。事故の真相が露になるにつれ、最初は片鱗も見せなかった本性を表していく三者三様の演技は本国で絶賛された。
かつて青春映画以外はヒットしないと言われていた台湾映画界を根底から揺るがした問題作がついに日本公開!

STORY

2007年。新聞社で実習生として働くワン・イーチー、通称シャオチーは、ある嵐の夜、台北郊外の新店の山道で車同士の当て逃げ事故を目撃する。被害者の車は無残に潰れ、運転席の男性は死亡、助手席の女性も瀕死の状態に見えた。シャオチーはとっさに現場から逃走する車の写真を撮影し、大学院時代の恩師でもある上司のチウ編集局長に見せるが、ナンバープレートの数字が判読不可能であったため記事にはならず、また犯人が捕まることもなかった。

時は過ぎ、9年後。スクープを連発する敏腕記者となったシャオチーは、国会議員の不倫疑惑現場を目撃した帰り道、1ヶ月前に中古で買ったばかりの愛車をぶつけてしまう。破損した車を馴染みの自動車修理工ジーに見せると、その車は過去にも事故に遭っていることが判明。さらに警察で車両番号を照会したところ、なんと以前の持ち主は9年前の当て逃げ事故の被害者だった。

時を同じくして、順風満帆だったシャオチーのキャリアに危機が訪れる。シャオチーがその不倫疑惑を報じた国会議員カップルが実は夫婦であり、名誉毀損で新聞社を訴えると言い出したのだ。解雇されたシャオチーは、先輩記者マギーの協力を得て独自に9年前の事故の真相を調べ始める。家族との縁も断ち切り世間から身を隠して暮らす被害者女性シュー・アイティン、彼女につきまとう影、同じ日に起きていた富豪の娘の誘拐事件、そして逃走車の所有者として浮かび上がる意外な人物……。関係者たちの事故に関する証言がことごとく食い違う中、シャオチーはある結論を導き出す。それは永久に続く悪夢の始まりだった──。

DIRECTOR

DIRECTOR'S MESSAGE

最後に台湾の犯罪映画を見たのはいつですか?

台湾映画の主流は、感動的な人間模様や、若者の姿を描いた作品です。それらに比べるとスリラー映画や犯罪映画は数が多くありません。しかし台湾の2大人気ジャンル映画にも犯罪映画にも共通して言えるのは、少ない予算で作られるにもかかわらず、とてもエンターテインメント性が高いということです。ゆえに犯罪映画は若手監督にとって扱いやすいジャンルであるだけでなく、ストーリーテリングの腕を見せられる最高のチャンスを与えてくれるものとなっています。こうしたジャンルからは、思いもかけない素晴らしい才能がマーケットに出やすく、台湾映画の幅が広がると私は確信しています。

今、魅力的な筋書きにサスペンスとアクションがたっぷり織り込まれ、台湾ならではの特色を兼ね備えたジャンル映画が求められています。さらに大切なのは、台湾の普通の人々の生活や経験に近いものであるべきだということです。より大きな視点で言えば、台湾映画に元気と多様性をもたらすような、決定的に「存在感」のある映画が必要なのです。

そこで私は、これまでにない台湾犯罪スリラー映画を作り、既存の作品とは全く違った狙いを形にしたいと思いました。本作ではアメリカのスリラー映画のようにゆっくりとしたペースではなく、速いテンポをベースとすることで作品の雰囲気を明確にしました。全編、手持ちカメラで撮影してリアルさを出し、観客に自分も目撃者であるかのように感じてもらえるようにしました。手法と内容がぴたりとマッチしていれば幸いです。

Cheng Wei-hao

Cheng Wei-hao FILMOGRAPHY

2008年 『You Are not Alone(搞什麼鬼)』(短編)
2009年 『 Real Sniper( 狙撃手)』(短編)
2014年 『The Death of a Security Guard(保全員之死)』(短編)
2015年 『The Tag-Along(紅衣小女孩)』
2017年 『目撃者 闇の中の瞳』
2017年 『The Tag-Along 2(紅衣小女孩 2)』

Cheng Wei-hao 程偉豪

監督|チェン・ウェイハオ

1984年5月16日生まれ。輔仁大学広告コミュニケーション学科にて修士号、国立台湾芸術大学映画学科にて修士号取得。2008年、初の作品である短編『You Are not Alone(原題。中国語題:搞什麼鬼)』(45分)が、北京電影学院の国際学生映画&ビデオフェスティバルにてアジア優秀学生作品賞、南方映画祭にて最優秀新人監督賞を受賞した。さらに第31回金穂賞のDVDカテゴリー最優秀賞、および第16回北京大学学生映画祭の最優秀短編賞にノミネート。2作目のReal Sniper(原題。中国語題:狙撃手)』は短編の警察映画。2009年に台北金馬映画祭グローバル・チャイニーズ・ビジョン部門に選出され、さらにアジア太平洋映画祭、南方映画祭と穂賞の最優秀賞にノミネートされる。2010年、台北映画祭で映画産業賞を受賞。「どこから危険が来るのか、誰が次の標的になるのか誰にも分からないという現代都市の危うい空気を的確に描いている。オタクの視点からエリート警察官の視点へと見事に切り替わり、巧妙なエンディングで2人の主人公が結びつけられる。その冷静さと緻密さから、“チェン・ウェイハオが第2のエドワード・ヤンとなる可能性も感じられる”」と審査員より絶賛を浴びた。
3作目は疑似ドキュメンタリーの『The Death of a Security Guard(原題。中国語題:保全員之死)』。2015年に台北電影賞奨の最優秀短編賞を受賞。 さらに高雄国際映画祭の国際短編映画コンペティション台湾賞、金穂賞の優秀賞など、その他複数の賞も獲得した。
長編デビュー作『The Tag-Along(原題。中国語:紅衣小女孩)』は2015年末に台湾で劇場公開された。スリラー、ホラー、ファンタジーの要素が入り混じっており、2015年台北金馬映画祭のクロージング作品に選ばれた。台湾での興行収入は8,500万台湾ドル(約3億1,000万円)にものぼり、ホラー映画の最高興行収入記録を塗り替えた。 2016年には中国、香港、タイ、マレーシア、フィリピンでも公開。同年、チェン・ウェイハオは第53回金馬奨の最優秀新人監督賞にノミネートされ、作品の興行的ポテンシャルが大きいことだけでなく、芸術的な価値も証明されることとなった。続編の『The Tag-Along 2(紅衣小女孩 2)』が8月に台湾で公開され、1作目を超える大ヒットとなっている。

Cheng Wei-hao FILMOGRAPHY

2008年 『You Are not Alone(搞什麼鬼)』(短編)
2009年 『 Real Sniper( 狙撃手)』(短編)
2014年 『The Death of a Security Guard(保全員之死)』(短編)
2015年 『The Tag-Along(紅衣小女孩)』
2017年 『目撃者 闇の中の瞳』
2017年 『The Tag-Along 2(紅衣小女孩 2)』

CAST

Kaiser Chuang 莊凱勛

ワン・イーチ― / シャオチー役|カイザー・チュアン

1981年生まれ。国立台北芸術大学演劇学科卒業。2011年テレビ映画「Breaking Free(破浪而出)」で、第45回金鐘賞(ミニ・シリーズ/テレビ映画部門)と、第15回アジア テレビジョンアワード 最優秀ドラマシリーズ部門で、最優秀助演男優賞にノミネート。2012年映画『Stilt(候鳥來的季節)』で、第49回金馬奨最優秀助演男優賞にノミネート。2015年テレビ映画「The Road Home(回家路上)」で、第50回金鐘賞最優秀主演男優賞(ミニ・シリーズ/テレビ映画部門)を受賞。2016年『Maverick(菜鳥)』で、第18回台北映画祭最優秀助演男優賞受賞。また『目撃者 闇の中の瞳』で、第54回金馬奨最優秀主演男優賞にノミネートされている。

Hsu Wei-Ning 許瑋甯

マギー役|シュー・ウェイニン

1984年、イタリア系アメリカ人の父と、台湾人の母の間に生まれる。台北市私立華岡芸術学校で演技を学び、2007年中国文化大学で学士号を取得。2014年には、映画『Design 7 Love(相愛的七種設計)』で、第51回金馬奨最優秀新人賞にノミネート。2015年には、ドラマ「The Way We Were(16個夏天)」で、第50回金鐘賞最優秀助演女優賞(ドラマ部門)を受賞。2016年『White Lies, Black Lies(失控謊言)』『The Tag-Along(紅衣小女孩)』『End of a Century: Miea's Story(世紀末的華麗)』の3作品の演技が認められ、第18回台北映画祭最優秀主演女優賞を受賞。

Ko Chia-Yen 柯佳嬿

シュー・アイティン役|アリス・クー

1985年生まれ。2006年映画『一年之初 -いちねんのはじめ-』でデビュー。2010年、ニウ・チェンザー監督作品 映画『モンガに散る』で、影のある娼婦役を演じ注目される。2011年には『Night Market Hero(鶏排英雄)』(第3回沖縄国際映画祭で上映)に主演。2012年にはTVドラマ「進め!キラメキ女子」でブレイク。2016年「結婚なんてお断り!?」で、第51回金鐘賞最優秀主演女優賞(ドラマ部門)を受賞。2014年『共犯』、2015年『風の中の家族』(第28回東京国際映画祭で上映)などがある。

Christopher Lee 李銘順

チウ・ジンカイ役|クリストファー・リー

1971年生まれ。シンガポールで俳優活動を始める。1997年、シンガポールのテレビシリーズ「The Price of Peace(中国語タイトル:和平的代价)」スター・アワード最優秀男優賞受賞。1998年、金庸原作のテレビシリーズ「The Return of the Condor Heroes(神鵰俠侶)」(シンガポール版)で主演を務め、この年、台湾で最も人気のあるシンガポールの俳優に選ばれた。近年は広く中華圏で活躍、2014年には、『ハーバー・クライシス 都市壊滅』、『Who is Undercover(王牌)』に出演。同年、「妻の純愛」で、第49回金鐘賞最優秀主演男優賞(ドラマ部門)を受賞。

Mason Lee 李淳

ウェイ役|メイソン・リー

1990年アメリカ生まれ。父は映画監督のアン・リー。2歳の時にアン・リー監督の『ウェディング・バンケット』に子役で出演。13歳の時、学校行事でシェイクスピアの「テンペスト」を演じた際に自分の知らない一面に気づき、役者を目指す。『ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える』(2011)に出演を果たし、以降、『風の中の家族』(2014/第28回東京国際映画祭で上映)、アン・リー監督『ビリー・リンの永遠の一日』(2015)、『Duckweed(乗風波浪)』(2017)などに出演。2018年には、チェン・カイコー監督の新作『空海-KUKAI-』が控えている。『目撃者 闇の中の瞳』で、第54回金馬奨最優秀助演男優賞にノミネートされている。

THEATER

エリア 都市 劇場名 公開日
関東 新宿区 新宿シネマカリテ 1/13(土)〜
  横浜市 シネマ・ジャック&ベティ 近日公開
東北 仙台市 フォーラム仙台 2/3(土)〜
中部・北陸 名古屋市 名古屋シネマテーク 近日公開
関西 大阪市 シネマート心斎橋 1/20(土)〜
神戸市 神戸アートビレッジセンター 3/10(土)〜
中国・四国 広島市 横川シネマ 近日公開